
⛄️いきなり玄関のドアがあいて、暖かかったリビングに訪れた不意の来客のように、急に寒い冬がやってきました。これでようやくいつも通りの冬なのでしょうが、、、
でも町にはもう、いつも通りにクリスマスツリーがありましたね。
🌲クリスマスツリーと言えば、どうしてクリスマスには”ツリー”なんでしょう?ふと疑問に思って、以前クリスマスツリーの起源を調べたことがありました。
結論を言えば、もともとクリスマスとツリーは特に関係はないのだそうです。たしかに、クリス(Christ キリスト)+マス(Mass ミサ 典礼)のどこにもツリーにかかわるようなものはありません。
🌲北欧のバイキング(ゲルマン民族の1つ)が、凍てつく真冬に太陽の再生を願って昔から行っていたお祭り、「冬至祭」がキリスト教と結びついてできたということです。この冬至の祭リ(ユールと呼ばれている)では、冬でも葉を落とさない樫の木が生命の象徴として飾られていたようです。
🌲それが、やがて樹木の形が三角形に見えるモミの木となりました。なぜなら三角形は、キリスト教の「父と子と聖霊」の三位一体を表すことになるからです。

そして、クリスマスツリーのあるところには、クリスマスソング、クリスマスキャロルが聞こえてきます。ポップスからクラシックに至るまで、クリスマスは名曲の宝庫ですから。
(キャロルは、「祝歌、賛美歌」という意味でキリスト教と関係がありますが、もとは「民謡、歌」ということなので、ソングとほぼ同じと考えていいでしょう。)
🎸日本のポップスなら、山下達郎の「クリスマス・イブ」でしょうか、、、🎵
🎹クラシックの歌曲なら、シューベルトの「アヴェ・マリア」でしょうか、、、、🎵
(アヴェ・マリアとは、「こんにちは、マリア」あるいは「おめでとう、マリア」という意味)


数々のクリスマスの名曲の中でも、毎年世界中で流れる名曲がチャイコフスキーの「くるみ割り人形」です。
「白鳥の湖」、「眠れる森の美女」の2つの名曲の後、19世紀の終わりに作られたチャイコフスキー最後のバレー音楽です。クリスマス・イブの出来事を扱っていることから、毎年クリスマスの季節に上演される定番のバレーの演目です。
〜 あらすじはこうです 〜
クリスマス・イブに”くるみ割り人形”をプレゼントされた少女クララ(マリー、あるいはマーシャ。台本によって異なる。原作はマリー)は、真夜中を過ぎると小さくなって人形の世界に入り込んでしまう。
そこにネズミの大群が現れて争いになる。すると、”くるみ割り人形”がおもちゃの兵隊たちをひきいて戦いをくりひろげ、ついにネズミたちを追い払う。
“くるみ割り人形”はクララをお菓子の国へ連れていき、お茶やコーヒー、チョコレートなどでもてなす。やがて、夢のようなひと時を過ごしたクララは、朝になって本当に夢から覚める。
(演出によって内容は異なります。ちなみに、上の写真の”くるみ割り人形”とは、実際に口を開いてクルミを割ることができる道具です。のちに単なるおもちゃとして形だけのものになっていったようですが、、)
クリスマス・イブの夢の舞台で流れる音楽は、どれもかわいらしく印象的で、しかもクリスマスにふさわしい曲です。



なかでもクリスマスの季節によく耳にする定番の曲が、 「こんぺい糖の精の踊り」 です。
この”こんぺい糖の精”は、お菓子の国の女王ですが、実は私たちの知っている”こんぺい糖”ではないのです。イタリアの”ドラジェ”というお菓子で、アーモンドやチョコレートを砂糖の衣で包んだお菓子です。
私には、”こんぺい糖”の方が、キラキラ光る雪や氷のイメージがありふさわしいような気がするのですが、、、、
この”こんぺい糖の精の踊り”は、「天使の響き」という意味を持つ”チェレスタ”と呼ばれる楽器で演奏されています。外見はアップライトのピアノですが、フェルトのハンマーで金属の音板を打ち、その下の箱で共鳴させて音を出す楽器で、鉄琴の音色を柔らかくしたような不思議な響きを奏でます。
旅先のパリで、この見たことのない楽器に出会ったチャイコフスキーは早速買い求めて、自分の曲で使ったのです。しかも、「他の人には内緒にするように」とまで言い残して。

小学生の時、2台ピアノとオーケストラで演奏する「くるみ割り人形」のコンサートに出演したことがあります。ピアノの演奏者は曲ごとに代わり、私は”アラビアの踊り”を演奏しました。どうやらコーヒーをイメージした曲のようなのですが、なんだか地味で物足りない感じがしました。
後になって、NHKスペシャルの番組で流れているのを偶然耳にして、エキゾチックで案外いい曲なのかも、と思ったものです。

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